佐賀大学リージョナル・イノベーションセンター

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さがんルビー

日本国内での生産を可能にする

『さがんルビー』は、佐賀大学において研究開発を行い、全国で初めて品種登録された国産のグレープフルーツです。 グレープフルーツは、もともと亜熱帯が原産の柑橘類で、1年中温暖な気候でないと上手く育たないため、現在国内で流通しているもののほとんどが、フロリダや南アフリカから輸入したものとなっています。 佐賀大学では、グレープフルーツの国内栽培を目指し、1989年からこのグレープフルーツについて、農家の方々との連携を行いながら、研究・開発を行ってきました。長年にわたる試行錯誤の結果、耐寒性の高い品種の開発に成功し、この品種をもとに、日本国内で栽培が可能なグレープフルーツが誕生しました。 日本国内で栽培・流通が可能なため、輸入物のように流通の際に防カビ剤等を塗布する必要がありません。また、開発したグレープフルーツは、日本で栽培されている柑橘類の端境期(3月~4月)に収穫・流通ができ、夏場まで貯蔵できます。 国産の果実という安心安全性、タイミングのいい収穫時期、こうした優れた特徴をもっていますので、様々な場面における利用について期待が高まっています。
日本国内での生産 さがんルビー さがんルビー

さわやかでビターな香り

『さがんルビー』の果肉は、オレンジがかった淡いピンク色をしており、果肉の色で分類されるグレープフルーツの種類中のルビー種に分類されます。1玉あたりの重さは、400gほどあり、外国製に劣らない大きさです。食べると、やや強めの酸味と、さわやかでビターな香りが広がります。また、果肉が収まっている皮(じょうのう)は薄く、そのまま食べることができます。国内産で、輸入品のようにポストハーベスト農薬が使われないため、安全面においても有利性があり、外の皮まで利用して、ジャムなどに加工することができます。 果物としての販売以外にも、コラボ商品も販売されています。 『さがんルビーロール』は、佐賀県鹿島市のパティスリー『そら色の花』とコラボした夏季限定のロールケーキです。ふんわりとしたスポンジに、さがんルビーのビターな果肉と、ヨーグルトクリームがマッチした、甘すぎないさっぱりとした味わいになっています。そら色の花では、他にも『さがんルビーマドレーヌ』や、『さがんルビー飲むゼリー』も販売されています。 『さがんルビーのお酒』は、佐賀県唐津市の蔵元『小松酒造』とコラボした果汁(70%)と純米酒(30%)を合わせて作ったリキュールで、甘くなく果汁そのものの爽やかな風味のお酒です。アルコール度4%で、とても飲みやすいお酒となっています。
さわやかでビターな香り さがんルビーのお酒