研究代表者の谷口みゆき(佐賀大学経済学部)が、2023年10月29日、文化経済学会<日本>大会優秀発表賞を授賞しました。
令和4年度の研究期間終了後も研究を継続し、地域貢献研究に従事する国内の研究者と意見交換することを目的として、文化経済学会<日本>2023年度春季大会で研究成果を報告した結果、今回の受賞に至りました。
【授賞題目】
谷口みゆき(報告者)・今井晋・鈴木広人[2023]「伝統的町並みの保存が観光地の評価に与える影響:「酒蔵ツーリズム」を実施する観光地の口コミの解析」文化経済学会<日本>2023年度春季大会(公立小松大学).
【研究報告要旨】
日本では現在、20を超える地域が、観光庁が推進する「酒蔵ツーリズム」に参加し、酒蔵のある伝統的町並みを観光資源として活用している。こうした地域の固有価値を観光資源として活用する施策は、地域経済を活性化する文化財保護の在り方として注目されているものの、伝統的町並みの保存が観光に与える影響は、筆者が知る限り実証されていない。本研究の目的は、酒蔵のある伝統的町並みの保存が、「酒蔵ツーリズム」を実施する観光地の評価に与える影響を明らかにすることである。本研究では、景観整備の程度が異なる佐賀県鹿島市肥前浜宿、福岡県八女市福島、広島県東広島市西条に着目し、観光情報サイト「じゃらん」に投稿された口コミと評価点を比較・分析した。口コミと評価点を、Pythonでウェブ・スクレイピングして、KH Coderで評価点ごとに口コミを形態素解析した。研究結果から、景観整備が観光地の評価点を高めることが示唆された。
参考情報
[1] 文化経済学会<日本>公式サイト「2023年度・大会優秀発表賞について」
(http://www.jace.gr.jp/topics/2023-11-06.html)
[2] 谷口みゆき, 今井晋, 鈴木広人[2023]「伝統的町並みの保存が観光地の評価に与える影響-「酒蔵ツーリズム」を実施する観光地の口コミの解析-」Faculty of Economics, Saga University (FESU) Working Paper Series No. FY2023-01,1-48.
(http://www.eco.saga-u.ac.jp/file/FESU-WP_FY2023-01_230818.pdf)

