• 農学部
Project

中山間地域における農業・農村関係人口の創出に向けた調査 ― 関係人口創出のための社会的条件についての基礎調査 ―

公開日 2024.09.17最終更新 2024.09.17
簡単に
言うと?
過疎高齢化などにともなう労働力不足、地域資源の管理困難などの問題に直面している中山間地問題の解決策を探求する糸口として、関係人口の可能性を検討した調査です。
自治体佐賀県
実施部局農学部
研究代表者藤村 美穂 教授
事業分類TSUNAGIプロジェクト(令和5年度)

研究概要

関係人口の可能性を考えるために、佐賀県や宮崎県の中山間地の人々、関係人口と中山間地をつなげる役割を担っている人々への聞き取り調査を行いました。また、最も近い関係の関係事項としての他出子や親族との交流実態を把握するために米や農産物の贈与、および農作業の手伝いなどに関する実態を把握するために、佐賀県民へのアンケート調査を実施しました。

研究について

県民842名へのアンケートからは、米を家族・親戚・知人から入手する例が17%、お礼として農作業の手伝いや日常の手伝いをすると答えた割合も一定数あることから、減少しつつあるとされる米のやり取りも、中山間地の農地維持の動機としてなりたっていることがわかりました。また、聞き取り調査からは、関係人口(定住人口ではない)が持続的で効果的な機能を発揮するためには、中間にたつ組織によるシステム作りや継続的な関与、受け入れ地域側の「受援力」が極めて重要であることもわかりました。

関係人口とはなにか
米や農産物のやりとりと関係人口との関係を図にあらわすとこのようになる
写真(一部)提供:佐賀県観光連盟