ブックタイトル佐大_産学・地域連携機構vol_6

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概要

佐大_産学・地域連携機構vol_6

手術ビデオカンファレンス ビデオカンファレンスは、消化器外科の能城教授が中心となり、佐賀大学医学部附属病院、佐賀県医療センター好生館、唐津赤十字病院、祐愛会 織田病院(以上 佐賀県内中核医療機関)、及び高邦会高木病院の5施設で平成26年9月から開始、平成29年1月より雪の聖母会 聖マリア病院が加わり6施設で行っています。実施回数は、2回(H26)、3回(H27)、1回(H28)、3回(H29)、1回(H303月現在)で今後も2?3ヶ月に一度の割合で継続していく予定です。開始当初、手術動画の再生コントロール(再生、一時停止、早送り等)と注目部分にマーキング等を行うアノテーション機能が佐賀大学からしかできませんでしたが、より活発なディスカッションができるように、各施設からの参加者もアノテーション機能が利用できる新しい遠隔動画コラボレーションシステムJoinViewを九州大学アジア遠隔医療開発センター、ユニゾンシステムズ社(福岡市)と共同で開発しました。本システムの利点としてまずあげられるのは、本システムを利用する端末(PCやタブレット等)に特別なソフトウェア等の追加インストールが必要ないことです。セキュリティ対策の観点から施設内で使用する端末に新しいソフトウェアをインストールできない場合が増えていますので、追加インストールが不要と言うことは利用できる機会を増やすのに有効です。それから、動画再生、停止、早送り、早戻しのスムーズな応答、画面へのアノテーション機能の充実が特筆すべき利点です。また、放送業界で用いられている技術を採用して大容量化したハイビジョン画質の動画ファイルを高速でサーバに送信できることも利点としてあげられます。 JoinViewは高精細動画を用いた多地点遠隔共同作業に適しており、医療分野以外でも利用のメリットが高いシステムであると認識しています。例えば、講義で用いる教材は担当教員が作成することが一般的ですが、eラーニングの教材(動画)となるとなかなか教員自身で作成するのは困難です。そこで教員がアイデアを出し、制作業者が作成することになりますが、細かいニュアンスが伝わらず、教材としての質の担保が困難であることが少なくありません。そこで教材開発の過程でJoinViewを活用することにより、質の高い教材作成が効率よく行えるのではないかと期待しています。 また、5?6名のグループで動画制作を行う講義を開講していますが、編集作業は教室に集まって行う必要があります。JoinViewを用いれば、離れた場所から同時に動画を見ながら意見交換や、簡単な編集を行うことができますので、新しいスタイルの編集環境として試してみる価値があると考えています。遠隔動画コラボレーションシステムを用いた手術カンファレンス実施風景─ 38 ─2.活動状況 (4)佐賀県における産学官包括連携協定(通称:6者協定)事業